エレキギター制作
2016.7.18 (Mon) 春日井市にてOPENしたギター工房。ショールーム&防音室完備、自社ブランドギター『Bizen:ビゼン』製作販売、オーダーメイドギター製作、基本的なセットアップから複雑なリペア/塗装/改造まで幅広く対応しています。
住所 | 愛知県春日井市松本町1-2-8 |
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TEL | 0568-41-8392 |
最寄り駅 | JR 高蔵寺駅 |
定休日 | 不定休 |
営業時間 | 13時~19時 |
料金 作業内容 |
エレキギター 基本セットアップ 5000円 ナット溝調整 2000円 ナット交換 6000円~ フレットすり合わせ 12000円~ フレット交換 30000円~ ネック折れ 20000円~ リフィニッシュ 30000円~ アコギ PU取付け 12000円 |
対応機材 | アコースティックギター エレキギター ベース |
ウェブサイト | オフィシャルHP |
「Bizen Works(ビゼンワークス)」は愛知県春日井市にオープンしたギター工房で、オリジナルギター製作/リペア/各種オーダーメイドを行っています。
「Supernice!」で取材をさせていただきましたが、取材に入る前にギターの調子を診てもらいました。自分でピックアップの音量バランスを取ろうとしたものの納得ができず、またネック裏と指板の感触が悪くなったので状態をチェックしてもらいます。Bizen Worksオーナー坂本さんの職人芸を、ちょっと見せてもらいましょう。
【木で作る「音」。】Bizen Works訪問インタビュー – エレキギター博士
ネックと指板の滑りが悪くなってしまっているので、状態チェックをお願いしました。
坂本 これは本来サテン(サラサラ)仕上げだった塗装面が、弾いているうちにつるつるになってしまったんですね。こうなってしまうのはこの仕様の宿命なんですが、細かいスチールウールで艶を取ってやれば、サラサラの感触を取り戻すことができます。ただし削るわけですから、新品と同じ「吹きっぱなし」ではなく「ヘアライン仕上げ」になります。
──何と、すぐ処置できるんですね!塗り替えが必要と思いこんでいたのですが、余計な出費をしなくて済みました。
この個体はゴトーのロッキングチューナーを採用しているので、ドライバーで軸を固定しながらペグを回して、弦を外します。
──「やはり、電動ワインダーは必須ですね!」
坂本 「これは無きゃいかんです(笑)。」
坂本 「じゃ、ネックを外しますね。」
──「当たり前なんですが、職人さんは、ネックのボルトを回すことに何の躊躇も無いんですね!私は怖くて回せません。」
ネック裏、指板面と磨いていきます。ついでにフレットまでピカピカになります。
坂本 「今回は大変目の細かいスチールウールを使用していますが、力加減の微調整が必須です。強すぎると塗装を全部剥いでしまいますが、今回は表面のツルツルな面だけをうすーく削ります。塗装がラッカ―なので、処理はやりやすいですね。このスチールウールは、ホームセンターにも売っているかもしれません。」
楽しくお話しているうちに、とってもキレイになりました☆
坂本 「こんな具合でいかがですか?」
──「サラッサラですね!ありがとうございます!」
坂本 「では、ネックを組み込みます。」
この個体のジョイントプレートは柔らかめのスペーサーを挟んでいましたが、試しに外してもらいました。鳴り方をコントロールしたり、ジョイントプレートがボディにめり込むのを防止したりするためのパーツだったようですが、外したことによってダイレクト感のある弦振動が得られるようになった気がします。
弦を張って完成です。リペアでは弦を外してしまうのが普通なので、新品の弦が必要です。Bizen Worksでは、
・アーニーボールのスリンキーシリーズ
・ダダリオのXLシリーズ
という定番の弦を常備しており、それ以外の弦でもある程度メジャーなものが揃っています。こだわりの珍しい弦でもその都度仕入れることができるので、先に問い合わせておけば心配ありません。今回はダダリオのNYCLをお願いしています。
マットな感じに仕上がっているんですが、写真で伝わるでしょうか?
音量バランスについては「ジャズのリードやアルペジオで使用するツルツルのクリーンサウンドを出す時に、可能な限り2弦と3弦の音量バランスが揃うように」という無茶なお願いです。ストラトのピックアップはポールピースの高さがバラバラなので、音量バランスをとるのも一苦労です。
作業場のミニアンプを使い、だいたいの音量を合わせます。
坂本 「ピックアップの高さは、まず何ミリ、といった数字で一旦ニュートラルの位置にしてから、耳で決めていきます。それにしても、3弦の音がデカいですね(笑)。」
防音室に移動し、大きめの音量でチェックします。控えめな音量でチェックするより、判断がつけやすくなります。
坂本 「知人とヴィンテージギターを物色していたときに、試奏用として置いてあったアンプがコレ(左側の「fargen」)だったんですが、すっごく気に入りまして、血眼で探し当てたんです。右側の「ヴィクトリア」は、50年代のフェンダーアンプのレプリカで、かなり再限度が高くて気に入っています。」
坂本 「僕の場合は、まず1弦と6弦の音量を頼りにバランスを取ります。2弦と3弦ばかり気にしていたら、収拾がつかなくなってしまうんです。ピックアップごとに1弦と6弦のバランスを取り、そこからピックアップ3基のバランスを取ります。リアがもう少しほしいかもしれませんが、今のところどうでしょうか?」
──「見違えるようなバランスになりましたね!特にセンターのバランスが素晴らしいです。確かにリアはもう少し欲しいかもしれません。」
坂本 「では、これくらいでどうでしょうか。」
──「バッチリです!」
左から、漂白した牛骨、漂白していない牛骨、タスクのナット。
坂本 「かなり攻めたギリギリのナットですね。4弦が若干ビビり気味なので、弦高がこのままなら交換がお勧めです。ナットを音と機能で選ぶなら、当店では漂白した牛骨をお勧めしています。漂白した牛骨はカラッとした音になります。ライブで大きな音を出すときに違いが出ます。非漂白のものはヴィンテージ的な風合いが欲しいときに使用します。ナット交換が必要になったら、また来てください。」
──「音も触り心地も、違うギターになったようです!ありがとうございました!」
以上、愛知県春日井市、Bizen Worksよりお伝えしました!
ここはギター作りの全ての行程ができる工房なので、どんなリペアも受け付けてくれます。オーナーの坂本さんは気さくで話しやすく、とても楽しい雰囲気でした。
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